久々に彼女達の歌声を聴いた。
Mステでのハモリランキングの女性ボーカル第1位に堂々と輝いていた。
当然の結果だろう。今、彼女達を超えるハーモニーグループは存在しない。
リモートで撮影演奏されたハーモニーもさすがだった。
十分と言いすぎるほど歌い込まれたこの楽曲は、彼女達は目を瞑っても歌えるだろう。
彼女達の統一感を支えるのは、卓越したそれぞれのリズム感だ。
縦の線が見事にあっていてカウントを取っていく角度が同じだ。
鋭角に深く切り下げながら縦のラインの音楽を作り出す。
彼女達を見ていると、かつての東方神起5人組のハーモニーを思い出す人も多いかもしれないが、彼女達と彼らの根本的な違いは、ハーモニーの多さだ。同じように誰もがソロを歌える力量を持つ歌手5人の集まりだが、ソロパートでのそれぞれの独立した力量には大きな差を感じなくとも、それ以外のハーモニー部分で大きな差を感じる。
例えば彼女達の場合は、ソロを誰かが歌う時、ほぼハーモニーのコラボがある。それに対して東方神起はソロパートにハモリコーラスが入って来ることはほぼない。
彼女達のハーモニーはソロパートを浮き上がらせると共に、ハーモニーがコラボすることによって多重構造の音楽になっている。
この音の厚みが他のグループの追随を許さない。リトグリの強力な武器なのである。
この日もリモートと言いながらも、十分に音の重厚さを感じさせるハーモニーを作り出していた。
リズムの軽快さといい、無駄のない音楽といい、完成された魅力ある世界の音楽だった。
彼女達のライブに行ってみたいと思う。
音のシャワーを存分に浴びて、音の世界に同化する。
そんな気がした。