リトグリのツアーの真っ最中だ。

コロナ禍の中で、また緊急事態宣言下で万全の予防対策を取ってのツアー開催に拍手を送ると共に、最後までの完走を祈りたい。

ライブに初めて参加したものとしての印象は非常に良いものだった。

「アーティストの評価はファンが作るもの」という言葉を思い出した。

アーティストの成長はファンの力なくしては語れず、アーティストの成長に伴ってファンも成長することが求められる。

そういう意味の言葉だが、職業柄、いろんな人のコンサートに出かけてみると、まさにファンはアーティストの鏡であるということがわかる。

ファンの気質は、会場に足を踏み入れる前からよくわかるものだ。それぐらい、アーティスト個々によって、会場の雰囲気が変わる。まさに鏡なのだと感じる。

そういう点でいうと、リトグリの会場もファンも本当に素晴らしかった。

若い世代から高年までの男女様々な年代のファン層だったが、非常に落ち着いた雰囲気と、マナーが素晴らしかった。

こういうファンを持っている彼女達は幸せだと思った。

彼女達の快進撃が続くのもわかるし、ライブが実行できているのもわかる。

ファンの協力なくしては、ライブは完走出来ない。

 

ちょっと話が逸れたが、NHKの番組で、ライブでも聴いた「青春フォトグラフ」を聴いた。

ライブでの記憶が蘇って楽しかった。

この曲を好む人が多いというのも肯ける。

アップテンポの軽快なリズムに乗って、4人のハーモニーは、非常に安定していた。

最近の彼女達のハーモニーはひと頃の一体感から、抜け出し、それぞれのパートの独自性と存在感が顕著だ。

一人一人の声が充実していて、響きが重厚である。

一回りも二回りも声の響きの幅がアップし、幅広い4つのエネルギッシュな声の帯が空間に漂う、という景色が目の前に広がる。ハーモニーが以前よりダイナミックになった。

それは一人一人の声の充実感。

特にずっと不調だと聴いていたMAYUの歌声の存在感が大きい。

この人の低音から中音域にかけてのストレートな安定した響きが、ハーモニーを中からしっかり支えているのがわかる。この人の復活は大きいと思った。

 

4人の新しいハーモニーの世界が定着しつつあることを感じる。

この4人に芹奈の復活があれば、さらに飛躍的で大胆なハーモニーの世界が作り出されるだろう。

そんな気がした。