三浦大知の新曲、AntelopeのMVが公開された。

ビルの屋上で一人、ビル群に向かって歌う彼の姿が映し出されている。

予想どおり、派手なパフォーマンスはない。

透き通るような透明感溢れた歌声が、響いている。

これが都会の乾いた空気を感じさせ、彼らしい。

いつも感じる都会の中の空気感。

三浦大知の音楽の持ち味の一つだ。

 

歌声は本当によく鍛錬されている。

今までの中で最も綺麗な音色であり抜群の安定感だ。

 

彼の音楽はいつも意外心にやられる。

 

ダンスパフォーマンスで押してきたかと思えば、

 

あー、そうですか⁉️

そう来ましたか!

 

今回の歌がまさにそれで、

コロナの影響下でも彼は自分の音楽を磨き、

極限まで自分を追い込んだ果ての解放感。

そんな気持ちにさせる透明感だ。

 

混じりっけ無しの世界は、音だけが存在した世界。

素晴らしい。

 

彼がどれほど365日24時間、音楽のことを考え続けているのか。

それを証明したかのような歌だった。

 

この人の音楽への気持ちはいつも真正面から受け止めて決して逃げない。

いつも最高のものを作ろうとするそのスタンスは、

様々な事情があっても本質を失わない強さを感じる。

 

三浦大知の新曲を聴くと、

最近の忙しさに流され、自分の本分を忘れがちになりそうだった生活を本来の椅子に座らされた気分になった。

 

彼の混じり気なしの歌声は、

そのまま彼の音楽への渇望と探究心の現れだった。

 

渇望と探究心。

 

これを失ったら、人間は進化しない。

 

私も彼に負けないように

真正面から音楽を探求したい。