三浦大知の魅力といえば、ダンスパフォーマンス。
歌とダンスの一体化した音楽の世界。
卓越したダンスパフォーマンスが秀逸だ。
しかし、この曲の歌声を聴くと、ああ、彼には歌もあった、とあらためて思い直すのである。
非常に透明性の高い歌声。
今まで数多く彼の歌声を聴いてきたが、その中でも一二を争うぐらい透明性の高い綺麗な歌声の世界が広がっている。
「Yours」で彼は尖った剣先のような歌声で、強い音楽を現した。
即ち、「Yours」では歌声は彼の強いメッセージを伝えるツールだった。
しかし、今回のこの曲では、この上なく混じり気のない純粋でピュアな世界を現している。
一切混濁のない響きの伸びやかな歌声からは、真っ直ぐで疑いのない澄み切った世界が現されている。
テクニック的には、響きを鼻腔の一部分に固定し、顔の前面に響きを集める事で澄み切った歌声を作り上げている。
やられた、と思った。
まるで別人に近い音声を作り上げてきている。
確かに三浦大知の歌声なのだが、「Yours」に使われている歌声とは別人だ。
そして見事に音楽を転換してきている。
その意外性。
ボイスブランディングが上手い。
セルフブランディング能力が抜群に高い。
そう思った。
恐れ入った。
彼は、
彼の音楽の世界は、どこまで進化するのだろう。
三浦大知は、この曲でまた1つステージを上がった。
そう思った。
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