彼女達は伸び盛りだ。昨年から耳にする彼女達の歌声は、一曲ごとに長足の進歩を見せる。

この曲のハーモニーは抜群だ。何度聴いてもそう思う。

 

低音部と高音部、中音域、全ての歌声のボリュームが同量で被さってくる。その音の交錯が画面を通して伝わってくる。メインボーカルの決まっていないこの曲は、彼女達ならではの音の世界だ。

軽快なリズムの中で非常に言葉数も多く、油断すればテンポから零れ落ちそうなアップテンポ感が音楽を前へ前へと押し出していく。

この曲を聴いているとなんとも楽しい。春らしいポップな曲が彼女達の明るさと若さのエネルギーにピッタリだ。

そして何より彼女達自身が歌うことを楽しんでいる。

 

「音楽」

音を楽しむ。

 

まさに彼女達の歌は、音楽そのものだ。5つの音が作り出す様々な色合いの世界を楽しむことが出来る。

 

何度か書いたことがあるが、軽いポップな曲ほど歌うことが難しいものはない。特にグループの場合、誰か一人の力量でも異なるとその部分だけが音が凹む。凹凸のある音の並びでハーモニーのバランスが崩れる。

しかし彼女達の場合、5つの音の粒が青豆のように綺麗に並んでいく。音色や音形が綺麗な統一感となって作り上げられたハーモニーの世界。

それがLittle Glee Monsterの作り出す世界だ。

 

アルバムが発売されたら、もっといろんな音の世界を聴いてみたいと思った。