アカペラで始まる冒頭部分。エコーがかかり、歌声が重なっていく。

綺麗な高音のストレートボイスが響いている。

このフレーズを聴く限り、42歳という年齢を全く感じさせない。

 

全体に使われている歌声はハイトーンボイス。

彼の歌声の特徴であるエネルギッシュで張りのある歌声は影を潜め、その代わりに非常に透明感のあるストレートなハイトーンボイスが顔を覗かせる。

力を8割ほどに抑え、力を抜いて自然に発声して歌うことで、癖のない素直なストレートボイスの響きが出現し、メロディーラインに言葉を載せていく。

彼の低音部の特徴である響きを下に引っ張る歌い方も姿を消し、この曲に於いては、響きを高めに固定して統一している。

全体に声のトーンを明るめに保ち、響きを固定することで綺麗な一本の線の上に声を載せていくことで音色の統一感を出している。

 

ポップスアルバムは、楽曲によって、彼の様々な音色の歌声を楽しむ事ができる。

ファンにとっては、彼の新しい音楽を楽しむことができる珠玉のアルバムになっている。