2012年5月発売の12枚目のシングル。

冒頭からハイトーンボイスを要求される曲だ。

座ったまま歌うのは率直なところ、珍しくちょっとキツそうに見えた。それは身体がキツいのではなく喉がだ。

彼にしたらチェンジボイスぎりぎりのラインの高音域の音が断続的に並んでいくサビの部分は、正直、座ったまま歌うのは歌手にとっては酷かもしれない。

彼は上半身、手振り身振りの大きなパフォーマンスをつけての歌唱だったが、少し喉を突き上げるような歌い方になった。それはこの人が全身で歌っている証拠とも言えるだろう。上半身だけでは、どうしてもブレスの周りが悪く、声を上に放り上げにくいのだと思う。

この曲は高音域の音がずーっと並ぶという点で、歌声のコントロールが難しい。

この部分を彼はファルセットとミックスボイスを上手く組み合わせながら歌っている。

昨夜はファルセットの状態が非常に良かった。ボリュームダウンすることなく綺麗に響いていたからだ。

彼の場合、状態がよくない時は、ファルセットがどうしてもボリュームダウンしてしまう。しかし、昨日はボリュームの変化もなくうまくミックスボイスへの切り替えができていた。

 

 

このように生歌を聴けるというのは、ファンにとってはこの上ない贅沢な時間である。

彼の喉の調子の良し悪しも生配信ならではのもので、テイク1しかない歌を聴けるのは、貴重な体験である。それも音源伴奏では、ほぼ丸裸の歌声だ。ミキシングも何もない。

歌手にしたら、声がひっくり返っても誤魔化しようのない瞬間で、それはそれで非常に緊張するものであったりもするだろう。

そういう歌を配信できるだけのテクニックの確かさと自信。そして何よりもファンに少しでも生歌を配信して喜んでもらいたい。

ファンと自分とが共有できる空間を作りたい、という彼の意志がこのような企画を実現持続させているのである。

 

やっぱり三浦大知のファンは幸せだと思った。