このライブで初披h露された日本ソロデビューシングル曲だ。

この映像での歌声をあらためて聞き直してみると、この曲の時点で既にフロントボイスのポジションから高音部は少しずれているのを感じる。それがサビの高音部の絞り出すような音色に繋がっていると感じた。

サビに至るまでのAメロ、Bメロはフロントボイスのポジションに入ったり外れたりを繰り返している。ポジションに入っているのは母音が「イ」の言葉、明らかに外れるのは「エ」の母音を持つ言葉。

冒頭の部分は非常にソフトで横に流れるブレスと共にほぼフェイスポジションに近い。しかしBメロに入り、メロディーが上行系になるに従って、声のポジションが鼻腔の前から後ろに回っていく。そのため、声のポジションはフロントボイスのポジションを外れ、さらにそのまま高音に上がっていくにつれ、声は頭頂部へと回るが、抜け切らないために喉につかえた歌声になっている。ブレスの流れがうまく前に声を運べない状態になっている。それが原因で、高音が力で推したような歌声になっているのだということがわかる。力で押した発声の為に響きは横に扁平的な響きになり、さらに混濁した響きになっている。

これが日本で再デビューした彼の歌声の特徴だ。即ち、東方神起時代の透明感のある伸びのある歌声とは明らかにポジションが異なり音色が異なるということになる。

これは先日、彼の韓国時代のソロ曲を全て集めた動画を注意深く聴いている中で、ポジションが韓国語のポジションのまま日本語を歌っているということによってフロントボイスのポジションからズレていたのだということが聴き取れた。また、韓国時代に歌った日本語の歌も実は韓国語のポジションになっているということも感じた。これについてはまた機会があれば書いてみたいと思う。

 

いずれにしても韓国時代の日本語のポジションのままで歌われている曲であるということをこの映像からもあらためて感じることが出来る。