最近話題の藤井風のデビュー曲を聴いてみた。

2019年メジャーデビューの岡山出身のシンガーソングライター。

歌詞は岡山弁で書かれていることが多い。

 

幼少期からピアノを習得し、クラシック、ジャズ、ポップス、演歌などあらゆる音楽に親しんできたというだけあって、彼の中の音楽は新人でありながら成熟したものを感じさせる。

軽妙なリズムのタッチ、和製R&Bの担い手と言われる存在としての音楽を堂々と示している。

非常にリズミカルで前へ前へと進む音楽は、都会的で岡山弁もリズミカルな単語の一つとしか感じられないほど音楽に溶け込んでいる。

例えば、歌詞カードを見て、ああ、岡山弁だ、と思うほど、なんの違和感もなく音楽の中の一つのモチーフとして存在している。

そう感じさせる最大の原因は彼のリズミカルな言葉の処理能力にある。

日本語を見事にリズミカルに表現している。

それは、メジャーデビューをする前にありとあらゆるジャンルでのカバー曲がYouTubeで再生回数3000万回を超えていることからも、彼独自の世界観と彼の中にある音楽の豊富さが、日本語へのゆとりのようなものさえ感じさせるのである。

彼にしか現せない、彼だからこそ現わせる、そんな世界がこれからもっと展開されていくだろう。

非常に楽しみなJPOPの新たな担い手だ。