リクエストを頂いてNobelbrightのボーカル竹中雄大の歌を数曲聴いた。

Nobelbrightの名前は知っていたが曲はきちんと聴いたことがなかったので、いい機会になった。

私が聴いたのは、この曲とセリーヌ・ディオンのカバー曲「To Love You More」

この曲は彼の恩師であるボイストレーナーの先生がなくなったことに対する追悼動画で、48人の他の愛弟子と一緒に歌ったものである。

その他に彼のデビュー前?かの路上ライブ動画。

 

リクエスト下さった方は、私のような専門家が彼の歌をどのように評価するか知りたい、とのことだったが、私の方こそ、いい歌を聴かせていただけて有り難かった。

そう思うほど、どの曲も非常に出来がいい。

 

技術的なことから言えば、彼の歌声は非常に伸びのある歌声である。

特に高音の伸びがいい。

ミックスボイスからファルセット、ヘッドボイスの転換が非常にスムーズであり滑らかだ。

ミックスボイスは甘めのハイトーンボイスであり、ヘッドボイスは非常に綺麗な響きをしている。

ミックスボイスの響きが綺麗に顔の前面に当たっていて、フロントボイスとして言うことが無い。

カーンと顔の前面に当たって抜けていく響きは気持ちいいぐらいだ。

また発声の仕方も無理なく出されており、懸念を感じない。

ファルセットから転換されたヘッドボイスは、綺麗な響きをしており伸びもある。

現代に多いタイプのハイトーンボイスの歌い手、と言う感じがした。

 

またこの人の歌には、声の良さだけではなく中身が詰まっている、即ち充実した響きの歌声と言う印象を持つ。

どの歌もその声の伸びやかさに載せて、表現する音楽は十分なメッセージ性を持っている。

特にセリーヌ・ディオンのカバー曲で恩師の追悼の歌は魂が籠もっており、見事だった。

今は、どちらかと言えば、声の充実度が優っている感じだが、彼が年齢を重ねて内面がもっと充実してくれば、もう少し深みのある歌になる可能性がある。

そうなるともっと彼の良さが引出されるだろう。

 

今後の活躍が楽しみな歌い手であり、グループである。