三浦大知の「I’m Here」

この曲をもう何度見聞きしたかわからない。それでもこの日のこの曲には、今までとは違う鬼気迫るものを感じたのは私だけだったろうか。

 

三浦春馬と三浦大知。

一見、なんの接点もないように見える二人には、ダンスという共通のものを通して接点がある。

この日、三浦大知のバックについていたダンサー4人は、パフォーマンスチーム s**t kingz(シットキングス)

2010年にアメリカのカリフォルニアで開催されたダンスコンテスト『BODY ROCK』に初出場して、日本人として初優勝し、翌2011年2年連続で優勝したことで注目されるようになった。

多数のアーティストの振付やバックダンサーを務め、主に三浦大知やBIGBANGなどと競演するパフォーマンス集団だ。

このシッキンが昨年7月、三浦春馬が出演するCM「グロップミュージカル」の振り付けを担当。CM当日の早朝からダンサー達と最終確認を行い、振付が非常に順調で予定していた半分の時間で収録を終えることが出来たというエピソードがある。

また三浦大知も音楽番組の特番の中で、三浦春馬と一緒に出演することがあったはずで、共通のダンサーを持つという事柄から今回の訃報が決して人ごとでないと言えるだろう。

 

そういう状況下のもとでの彼らのパフォーマンスは、いつもにもさることながら、非常に集中力の高い緊迫感のあるパフォーマンスであったと感じる。

 

 

三浦大知の歌声はいつもにも増して、充実の深みのある響きを奏でており、一糸乱れぬダンスパフォーマンスは、高い集中力と緊迫感を与えるものであった。

 

 

 

三浦大知のパフォーマンスの中にやりきれないような怒りを感じたのは私だけだったろうか。

それぐらい彼が今回のことに関して、どこにぶつければいいかわからない憤りのようなものを内に秘めながらのパフォーマンスだったように感じる。

 

 

 

芸能人であるがゆえの孤独感。

 

 

そんなものに対する怒りのようなやるせなさをこの一曲から私は感じた。

 

 

 

三浦春馬と同世代の誰もが感じるものなのかもしれない。