氷川きよしが自分らしく生きていこうという思いを決めるきっかけになった曲。
この曲との出会いが彼に与えた影響は計り知れない。
歌手は優れた楽曲によって成長するが、この曲との出会いはまさに彼にとって運命の出会いと言っても過言でない。
この曲の彼の歌声は、今の歌声と違って結構演歌色の濃いものだったりする。それは中音域の艶やかな歌声にある濃い色彩とうねりだ。うねりと言ってもド演歌ほどの粘りは持たない。ただ、フレーズの最後まで力強くエネルギッシュな歌声が続くために、濃厚な色合いの歌声が続き、それが彼の演歌の時の色合いと同じであることから、この曲を歌った時には、日頃のJPOPのカバーの延長線のような気分だったのかなと思う。
しかし、反響の良さが彼の気持ちの決断の後押しをしたということなのだろう。
いつもはで派手な衣装、メイク、パフォーマンスを見ながらの歌と違って、歌声だけを聴くと演歌色が案外抜けきっていないことに気づく。
今、音楽番組でこの曲を歌う時には、もう少しフレーズの語尾に抜け感が漂った歌声になっているが、この音源を聴く限り抜け感はない。
それだけ彼の歌が進化したということの現れなのだろう。
彼にとってもファンにとっても重要なターニングポイントとなる一曲である。
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