「おもひぞら」はいきものがかりの水野良樹の作詩・作曲の楽曲。
氷川が「故郷から18歳の時に上京して、その時の両親の思いと自分自身の思いを表現してくれているような作品と言うほど彼自身の思入れのある楽曲。
冒頭からの低音域は彼の演歌の時に見られる低音域のうねりのある音色が使われ、野太い歌声の印象を持つ。
中盤からは一転、中音域から高音域へのメロディーが多用されるが、その部分では氷川の鳴りのいい歌声が響く。
太めのストレートなハイトーンボイスが主流となっており、張りのある歌声は演歌を彷彿させる。
この曲では、「Love Song」や「This is Love」に見られるようなビブラートの甘い歌声よりも全体的に太い男らしい歌声が使われていて、演歌を歌う時に用いる歌声に似ている。
また言葉のタンギングはエッジが深く縦に入る形で、強めのアクセントが言葉の冒頭に入る。
このような歌い方をすることにより、力強さを演出している。
後半部、サビからの展開から転調していく部分では、朗々とした息遣いで一歩も音楽がひかない。絶え間なく続くブレスの流れに乗せて、途切れることなく歌いきっていく。
非常にエネルギッシュで力強さを感じる一曲になっている。
「おもひぞら」はJPOPではあるが、非常にエネルギッシュな楽曲であり、演歌で培ったタンギングやブレスの運び、縦に刻むリズム感などを多く感じさせる曲になっている。
演歌とJPOPの融和を試みた楽曲とも言えるだろう。
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