ジェジュン2枚目のシングル「Defiance」のコラボ曲。

この曲はやや高めの中音域が中心の曲。ちょうど彼にとってのノーズポジションの音域のメロディーが並ぶ為、この曲に関してはそれほど声の状態が悪くない。

ただ、後半のクライマックスに入り、メロディーが高音域になるに従って、ポジションがずれて後ろへ引っ込むために、声が前の部分に当たらなくなる。それと同時に彼の歌声はかすれ気味のハスキーな音色が増し、響きが混濁する。

中音域までの音色との違いが顕著になり、喉で押して歌う状態になっている。

それが残念だった。

 

この曲は彼の歌声の音色に非常に合っている。また彼の声の持つ印象、即ち、切なく甘い音色や濃厚な音色の響きを引き立たせるメロディーラインで、喉の状態がよければ、もっと綺麗で伸びやかな歌声になるであろうと想像する。

この頃の彼の歌声を聴くと、相対的に気づくのが「息が浅い」ということだ。

ブレスが身体の深い位置まで入っていってない、という事が気になる。以前の彼はもっと深い位置までブレスが入っていたが、この日の彼の歌は、どれも息が非常に浅い場所でとどまっており、その為に息がうまく流れていかないという状態になっている。

それが非常に気になった。

支えが上がってしまっているのか、横隔膜が下がりきらないのか、そのどちらかだと思われる。

もう少し深い場所にブレスが入り、身体の前の部分にしっかり息が流れてくれば、喉の状態がそれほど良くなくても、声は前に飛んでいく。ブレスをたっぷりと取り、前へ前へと流すことで、もう少し伸びやかな歌声になると思う。

そんなことを思いながら、この歌を聴いた。