今までの彼女達の持ち味である明るい色調とは全く異なる。

マイナーな曲調は暗く、彼女達の歌声はハーモニーを作るというよりはオクターブ違いのユニゾンが強い色調を作り出している。

メロディーは直線的で結然としているが、「ECHO」の色調が結然とした中の力強さを現したのに対し、この曲は暗い色調の中の怠惰感を現す。

歌詞にあるように「SPIN」回り回って抜け出せない螺旋階段のような怠惰感。地底で這いずり回るような怠惰感。

いくつものメロディーが交錯する多重構成のハーモニーではなく、あくまでもユニゾンの中の多重感。

ユニゾンの間に挟まれたソロパートが力強く暗闇の中から招き入れている。

 

彼女達の成熟した部分の音楽を感じさせる一曲。