この曲は2018年の「The Reunion in memory」でも歌われていて、このコンサートでは一番だけのショートバージョンになっている。

この2つを聴き比べてみた。

すると明らかに2019年のコンサートの方が声の勢いが落ちていることがわかる。

それは例えば中音域のメロディーがずっと続くフレーズ、

「君のその声、肌、エクボさえも すべて愛しくて今〜」の部分、

また、「髪の香り、優しく包む君のスマイル〜」

この部分で中音域にも関わらず、彼の歌声に伸びを感じられない。

さらに「思い出じゃなくて今、この手で触れたよ〜Love」では、メロディーを低音域に変えて歌っている。

それぐらい息が入らなくて、うまくブレスに声が乗せられないと判断したのではないかと思う。その為、高音の展開を辞めて低音部のアドリブで歌ったという感じに聴こえる。

彼の歌声だけを聴いていると非常にしんどそうに聴こえるのは私だけだろうか。

 

この日は特にコンディションが悪かったのかもしれない。

ツアーの最終日だったかその前日であり、ツアーの疲労も蓄積されていたかもしれない。

それにしても、このように音源をしっかり聴き直すと、ちょっと聴くのが辛くなるぐらい状態が悪いのに気づく。

本人は本当に歌い切るのが大変だったのではないかとあらためて感るような歌声だ。

 

ジェジュンの本来の持ち味である伸びのある歌声や綺麗な響きの歌声が聴けなくなっていた原因がどこにあるのだろうかとずっと考えているが、やはりそれは発声ポジションの狂いから来るもので、日本語を韓国語のポジションで歌う、または、話し言葉のポジションで歌うことの弊害のように感じる。

 

歌手の歌声に関しては、やはりその都度の確認と点検が必要なのではないかと思う。

それが出来ないと、わずかなズレの積み重ねがやがて大きなズレとなって現れ、そのことによる弊害は決して歌手にとって軽いものではないということを彼の歌声から判断できる。

 

発声フォームの点検と立て直しが必要だと思った。