昨夜放送されたCDTVの2時間スペシャルに出演したリトグリの歌を聴いた。

正直なところ、こんな風に書くと、ファンの方から叱られそうだが、

メンバーの芹奈が体調不良で休養の中、4人でハーモニーを維持することの難しさを感じた。

それは「声が減る」というものだった。

 

この「声が減る」という表現は、元東方神起のメインボーカルで、その後、脱退し、別のグループを作ったジェジュンが、今月韓国で配信しているアーティスト達のコンテンツ「Wonderwall」の中で、自身の体験として語っている言葉だ。

彼が所属していた東方神起も5人のグループであり、5つの声でハーモニーを作り上げていた。

この5つの声が、脱退したことによって3つになり、「声が減った」と思ったというのである。

彼が言う「声」とは、ハーモニーを構成する「音」のことである。

「5つの声で作り上げていた音楽を3つの声で作れると思って頑張ったが無理だった」と彼は話している。

彼の場合、5つから3つに減ったのだから、それは確かに無理がある。

では、リトグリのように5つが4つに減った場合はどうなのかと言えば、やはり、ハーモニーの厚みという点で、どうしても4人ではカバーしきれないものがある事を感じさせた。

例えば、Cのコードは、ドミソだが、C7は、ドミソシになり、4つの音になる。

5人で歌う場合は、難なくC7のハーモニーを作れていたのが、4人になった途端、それは作れなくなる。

なぜなら、一人はメロディーを歌うからだ。

そうなると、ハーモニーの和声進行そのものが変わってくる。

仮に、4つの音のどれかを削って同じ和声進行にしようと思っても、それは出来ない。

どの音が欠けても、C7のハーモニーにはならないからである。

 

このように声が4つと5つでは明らかに構成できるハーモニーが変わってくるのだ。

これは、どんなに彼女達一人一人が頑張ってもどうにもならない。

それゆえ、5つの声は、リトグリの生命線でもあり、一つの声でも欠ければ、ハーモニーが成り立たないのであり、

あらためて、彼女達、一人一人が掛け替えのない存在であることを証明している。

 

昨夜、歌ったスペシャルメドレーは、

「いつかこの涙が」「ECHO」「世界はあなたに笑いかけている」「VIVA」の4曲。

 

スペシャルメドレーを歌う4つの声のハーモニーの中で、一番違和感がなかったのは、最後の「VIVA」だった。

この曲は、4つの声でも成立していたように感じる。

但し、芹奈が復帰して5つになれば、今の音の世界とは別の顔を見せるだろう。

 

彼女の体調不良の原因がなんであるのか知るよしもないが、十分に休養を取り、元気な姿で復帰してくる事を

ファンの一人として願っている。