7月2日から公開される「J-JUN ON THE ROAD」の挿入歌であり、「私の頭の中の消しゴム」の主題歌でもある。

キム・テウォンが歌ったこの曲をジェジュンがカバーしている。

 

先ず、最初に感じたのは非常に綺麗な音色ということだった。

近年の彼の歌の中でも一番と言っていいほど、綺麗な響きの音色の歌声をしている。

そして、この音色は韓国語の歌には見られなかった音色で、日本語の歌の音色に近い。しかし、日本語の音色よりも響きがストレートに近く、非常に心地よい響きである。

これは、彼がインタビューで「レコーディングする当日、直接スタジオまで来てくださって、その時もすごく光栄でしたね。それくらい大きな存在の方からいただいた曲なので、ちゃんと歌わなければ! というプレッシャーで、レコーディング前はかなり緊張していました」と話しているように、緊張の中で、丁寧に綺麗に歌おうとした結果の音色であるように思われる。言葉の端々まで、丁寧に歌い継がれており、響きが非常に安定している。

またこれは、彼の声帯の状態が非常にいいことをも現している。

高音部の最高音も全く破綻がなく、勢いで歌い切るのではなく、丁寧に歌声をコントロールしようとする姿勢が見える。これも、一音、一音を丁寧に歌おうとしている結果であり、そういう意味からしても、非常に細部にまで心が行き届いた歌声になっていると言える。

音色は全体に明るい色彩になっている。

特に中音域が綺麗で、彼の特徴である濃色の中音域が続く。

また、高音部になると、少し色彩が薄くなるが、ハスキーさはそれほど感じられない。

しっかりとブレスを体幹でコントロールして、バランスの良い響きの歌声になっている。

中音域も高音域も発声ポジションが固定された中に安定した響きがあり、伸びやかなヘッドボイスの勝ったミックスボイスの発声になっている。

 

今回、この歌声を聴いて、彼がこの歌声の発声ポジションを続けるなら、彼の歌声はまた少し変化したのかもしれないと感じた。それは、日本語の発声ポジションと韓国語の発声ポジションの融合であり、どちらかと言えば、日本語の発声ポジションで韓国語を歌うという傾向になっているのを感じる。

これは、日本活動が停止された直後に発売されたOSTの「君には別れ、僕には待つということ」の音色と同じであるのを感じる。この曲も韓国語の歌では唯一、日本語の発声ポジションに近いもので歌われた曲で、当時、彼が日本語の歌を多く歌っている状態の中で録音されたものであり、声帯が日本語の発声ポジションに自然になっていたことを感じさせる曲でもある。

今回、この2つを聴き比べてみたが、非常に似通った音色をしている。

もし、これが今後も続くようであれば、彼の歌声は、日本語と韓国語の発声ポジションの融合によって、新しい音色を獲得したことになるのではないかと感じた。

非常に綺麗な音色であり、魅力的な音色である。この音色で、日本語の歌を歌うと、おそらく以前より清涼感のある歌声になるのではないかと感じる。

 

彼の歌は、日本語と韓国語という二つの言語を操ることによって、独自の路線を進めるのではないかと感じる。

これがアーティスト、ジェジュンのオリジナル性であり、これが確立されることによって、他のKPOP歌手の追随を許さない存在になるだろう。