昨日、ミュージック・ペンクラブのエッセー欄に掲載された「三浦大知の魅力」について批判メールが届いたと、事務局から連絡を貰いました。

この件に関して、内容を確認しましたところ、明らかに個人の名誉を毀損する部分が含まれており、きちんと自分の立場を表明させて頂く必要があるかと思いましたので、記事に書かせて頂きます。

 

三浦さんのエッセーの内容における事実誤認の箇所は、インスタライブの配信を行った場所と曲の内容でした。

記事には、最初の配信が地方のホテルからのように記載しておりますが、実際は、都内の事務所の一室からであり、曲に関しても、ライブのセトリ曲ではなく、single coupling albumからの選曲で彼自身がチョイスしたものだったり、ファンのリクエストに応えての曲だったりしていました。

 

この2つの点に関しては、既にファンの方からご指摘を頂き、訂正変更記事を出す準備をしつつ、先にTwitterを使っての謝罪、訂正ツイートを出させて頂いていました。ただ、記事の差し替えは、HPの管理会社が連休中のこともあり、連休明けになると思います。その為、取り敢えず、Twitterを使って出させて頂きました。

なぜ、Twitterを使ったかと言えば、このエッセー掲載のツイートが非常にたくさんの方にリツイやイイねなどの反応を頂いていたからです。ですから、取り敢えず、早急に出す必要があると思い、出させて頂いたところ、これもまた多くの方がリツイやイイねマークをして下さって拡散されています。

 

この件に関しては、記事差し替えの対応が普通であり、メール内容が事実誤認への指摘と訂正だけなら、私もこのような記事を書く必要はないのですが、メールの内容に明らかに思い込みによる個人的批判が含まれており、事実と違うことを推論として決定付けられている部分がありますので、明らかに名誉毀損に当たる部分があり、このような批判が繰り返されるようであれば、今後の評論活動に支障をきたしかねないので、ここにきちんと私の立場を書かせて頂き、弁護士からの助言に従って、警告させて頂くものです。

 

メールの内容をそのまま記載することは著作権侵害に当たりますので掲載しません。

ただ、このメールの内容の中に、私が以前から事実誤認を繰り返している、という指摘と、三浦大知のファンでもないのに、あたかもそのように装い、一部のファンから絶賛されてアクセスを稼いでいる、という記載に関しては、明らかに名誉毀損に当たりますので、私の評論に対するスタンスをあらためて書かせて頂きます。

またこの記事によって、評論家という職業に対する理解を多くの方にして頂けたら、と思いますので、

興味のある方は、お読み頂けたら、と思います。

 

 

先ず、事実誤認を繰り返している、という点に於いて、そのような事実があるのであれば、その部分の詳細を明らかにして頂きたいと思います。

今まで多くの記事を書いてきましたが、扱う歌手も多く、熱心なファンのように情報を追いきれない部分は確かにあると思います。しかし、もし、事実誤認の箇所があるのでしたら、それを指摘された場合は、必ず訂正を入れている筈です。指摘されたにも関わらず、訂正や変更などの対応をしていないものがあり、放置しているのでしたら、そこは私の対応がきちんと出来ていなかったことになりますが、今までの経験の中で、指摘された箇所を訂正せず放置した記憶はありません。指摘された場合は、必ず謝罪、訂正をしてきました。これは、個人ブログを運営している時からのスタンスです。もし、この方が言われるように事実誤認の箇所が多数あるのでしたら、そこは指摘されなかった為に知り得ない、ということになります。

記事を書く場合は、自分で可能な限り、調べます。

過去の報道や発言を検証して、そこから私自身が感じたことを書くようにしています。

特にご本人の発言に関しては、発言記事を確かめ、発言された言葉のまま掲載するように心掛けています。

この方が言われる事実誤認に関して繰り返している、という部分に関しては、どの部分に当たるのかをきちんと開示して頂きたいと思います。また仮にそういう事実があり、そのまま記事にしている場合、なぜ、多くのファンの方からご指摘がないかも知りたいと思います。教えて頂かない限り、本人にはわかりません。そして、教えて頂いたことを放置するというスタンスは私には、11年、ブログを書き続けてきましたが、一度もありません。出来る限り、早急に対応してきました。これは、ネットを使って記事を書く人間として当然の対応です。ネットの場合、一刻1秒を争うのです。ですから、そのような指摘があった場合は、早急に対応します。ですから、この方の言われるような事実誤認を繰り返し放置しているように言われることに関しては、非常に心外であると言わざるを得ません。

また、私が三浦大知のファンであるかのように装い、絶賛記事をあげてアクセスを稼いでいる、という批判に対しては、明らかに名誉毀損であり抗議します。

先ず、三浦大知のファンであるかのように装っているとの批評に対してですが、私はファンクラブに数年前から在籍しており、ファンでないという指摘には当たりません。ファン先行抽選で、2018年のライブにも2019年のライブにも参加しています。ファンクラブに在籍しているという事実を公表していないだけです。

また、絶賛記事を書いてアクセスを稼ぐのに利用している、という批判に対しても猛烈に抗議致します。

私は評論を書くときのスタンスに、「歌手の立場に立って歌の分析をする」ということにしています。

なぜなら、一つは、私が歌い手出身であることから、歌手がどのように訓練を積んできたか、どのような練習をしてきたのか、またそれに対する歌手の苦労や努力、苦悩は経験上、他の人よりは理解出来ると思うからです。

私は「歌手の歌に特化して分析、評論をする」ということを評論活動のスタンスにしています。

これは、日本では、歌手の歌そのものに対する評論が非常に少ない、という現実があります。

歌手の歌に対する評価は、単に「上手い」「下手」という単純な批評に終始されることが多く、批評記事の大多数は歌そのものよりも楽曲の解説、分析に重きを置いているものが殆どであるというのが、日本の音楽評論の現状です。

これはクラシックの分野に於いては、歌手の力量を評価する記事が多いのに対し、JPOPの分野では非常に軽く扱われている傾向があります。

私の自論の一つに、「楽曲は歌手が歌ってこそ、成立する」というものがあります。

即ち、誰が歌っても楽曲の評価は変わらないのではなく、その歌手が歌うからこそ、楽曲の評価が決まるのだと思うのです。ですからカバー曲で、オリジナルと全く違う雰囲気になったり、カバーされることでオリジナルよりも良さが発揮されて、あらためて評価されたりする楽曲があるのは、楽曲そのものの価値よりも、その歌手が歌うことで楽曲の価値が大きく左右されるという面を持つからだと思っています。

それほど重要な歌手であるのに、その歌手の歌そのものへの評価は非常に少ない、というのが残念であり、私自身は「歌手の歌をきちんと評価して広く伝える」というスタンスで評論活動をしていく為、批判的な記事よりは、高い評価をする記事が多いということになると思います。

私は自身の経験上、「歌い続ける」ということの苦労がいかほどのことなのかを知る立場にあり、歌手の方達の努力が手に取るようにわかる部分があります。

評論家の中には、辛辣な批評をすることで名前をあげる方もいますが、私はそういう面で言えば、甘い批評を繰り返しているということになるのかもしれません。

しかし、これが私の評論のスタンスであり、その結果、多くのファンに支持されるということになっても、それを狙って利用しているように批判されることに関しては、非常に不愉快です。

また、事実誤認であり、攻撃的な内容は誹謗中傷の名誉毀損に当たります。

今回、届いたメールには差出人の情報がなく、「要求されるのであれば開示します」とのことですが、批判を送ってくる限りは、最初から自分の身分を明らかにする必要があると思いますし、そうされていない場合は、ネットでの匿名による批判行為と何ら変わることがないと考えます。

今後も、このような批判を続けられる場合は、私への名誉毀損と評論活動に対する妨害行為として、法的対応を取ります。

 

評論家の立場というのは、中立であることを求められると思います。ですから、個人的に誰のファンであり、誰のファンクラブに所属しているかという情報を開示することは控えていますが、私は三浦さんだけでなく多くの歌手のファンであることは明確な事実であり、記事に扱っている歌手の傾向を見て頂ければ、それは自ずと感じて頂けるのではないかと思います。

同じペンクラブに所属している先輩の中には、エルビス・プレスリーの熱狂的なファンだったり、マイケル・ジャクソンのファンであることを公言している人もいます。

また音楽賞のノミネートに関しては、少なからず個人的な好みが反映されますし、評論家も人間ですから、完全に中立であることは出来ません。

私がペンクラブに入ったとき、先輩からは、「誰もが誰かのファンになり、その経験を経て、評論家になっていきます。誰かのファンであってもいいのだし、それを公表することも構わないのよ」と言われました。

また評論家のレジェンドと言われる先輩からは、「記事内容を事前に事務所などに閲覧させ、許可を取ることは好ましくない。記事はあくまでも評論家としての信念に基づいて書くものであり、何人からも批判中傷されるものではありません。ジャーナリストというものは、自分の記事に対して何人からの批判も許すものではない」ということを繰り返し言われました。

 

熱心なファンでなければ、情報は追いきれず、今回のように事実誤認は起きることがあると思います。

そういう場合は、遠慮なく教えて頂ければ、訂正させて頂きます。

現に今回、批判メールより先に私宛に頂いたTwitterのDMを下さった方は、非常に礼儀正しく、言葉を選んで間違いを指摘してこられました。そこには今回の記事に対して、感謝している、と書いてくださっており、今後も記事を書いてください、とありました。

 

批判メールには、「ペンの力は強く本人に多大な影響を及ぼす」旨、書かれてありましたが、この方が私にされた行為そのものが、それに当たるという認識はお持ちでないように思いました。

 

あらためて記事の内容で事実誤認の部分に関しては、謝罪申し上げますと共に、文章訂正を行い、差し替えをさせて頂くつもりですが、おそらく連休明けの対応になるかと思います。

また差し替えられましたら、皆様にはお知らせしますので、しばらくお時間が頂けるよう、お願い申し上げます。

また、今後も出来る限り、このような事実誤認が起きないよう、慎重に記事を書かせて頂きますが、もし、知り得ない事実がありましたら、お教え頂けたら、対応して参りたいと存じます。

 

長い記事を最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

今後も、よろしくお願い致します。

 

音楽評論家

ミュージック・ペンクラブ・ジャパン理事

松島耒仁子