2PMのJun.KがTHE FIRST TAKEでのもう一つの歌である。
この曲は非常に情熱的に歌い上げていくバラード。
この曲を聴いて、彼の歌声はもう一曲の方に書いた特徴がもっと顕著に現れていると思った。
即ち、中音域はハスキー気味の色彩の薄い歌声。
しかし、これが高音部になりカーンと顔の前面に当たると非常に濃い色彩の歌声に変わる。
非常に面白いと思った。
中音域の色彩の薄い部分は、響きを抜いているのかと言えば、そうではなく、芯のある響きは存在している。
きちんと鼻腔に当たっているのを感じるし、歌声が奥にこもっているのでも無い。
ただ、力を抜いて響きだけを集めて鼻腔に当てて歌うと、このような色彩の薄い歌声になり、力を入れて、カンと鼻中から額の中央に当てると、ピーンと張った色彩の濃い歌声に変わるのだとわかった。
この曲でもボイスチェンジは非常にナチュラルで、綺麗にヘッドボイスからファルセットに抜いていき、またミックスボイスに戻っている。
サビの部分の歌声は曲の作りも歌声自体も直線的で、非常に韓国らしい歌い方だと感じる。
ただ多くの韓国人歌手がもっとハスキーで声を押し付けた歌い方になるのに対し、この人の場合は、響きがカーンと当たった直線的な歌声という点が他の歌手には無い特徴だ。
明瞭で非常に正確な日本語のタンギングは、どちらの曲を聴いても素晴らしい。
響きを抜いても言葉のタンギング（子音のアタック）が非常に鋭く掘り下げている為に、正確に聴き手側に伝わってくる。これはこの人の強力な武器だと感じた。
Jun.Kが歌が上手いという評価に納得のいく歌だった。
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