ポップスアルバムの2曲目。

冒頭からシャウト気味の歌声が聞こえる。

MVでもわかるように「不思議の国のきよし」

彼の中音域のストレートボイスのエネルギッシュな歌声が続く。

 

この曲ではしっかりとしたタンギングが印象的だ。

力や響きを抜く声は一切使われておらず、真っ直ぐな力強い歌声が一本の線を描いて続いていくのが印象的。

彼はタンギングだけでなく、カウント取りもエッジを立てて鋭角に音楽の流れを切っていく。滑らかなレガートなフレーズはどこにもなく、長音符のフレーズであっても、音符の中でカウントを縦に刻んだ歌い方をしている。また意識的に音程を低めに取って歌うことで、しゃくり上げるような発声を作り出している。

 

あくまでも不思議の国の歌声であり、非常にある意味、作られた歌声の発声になっている一曲。

ポップスのジャンルの中で、カテゴリーに捉われず、どんなものにでも挑戦していこうとする潔さを感じる楽曲だ。

ここまで自分の今までの歌い方を捨てさり、演じきれるのは流石だと思った。