ミュージカル「ファントム」からの二人のデュエット曲。

歌い出しの城田優の安定感は書くまでもない。
自然体でどこにも余計な力の入っていない発声は、どの音域も見事に響いている。
ソフトで安定感のある低音域だ。

これに対し、細く綺麗な高音の木下晴香の歌声が見事にマッチしている。
細い歌声を下支えする太い歌声。
このコントラストが見事だ。
城田の歌声の親和性の高さが発揮されている。

ミュージカル「ファントム」はチケット入手が困難だと聞いた。
幸いにも私は、来週10日に観劇する。

生で聴く彼の二度目の歌声だ。

城田優の歌声は空気の流れに乗せて歌う見事なフロントボイス。
だからこそ、どの音域も自然体で余分な力が入らない。
それは聴いている人の力をも抜けさせ、自然体で聴くことが出来る。

先日の「瞳を閉じて」に感じたスケールのアンマッチ感はどこにもない。
楽曲が大きくなればなるほど、彼は本領を発揮するタイプだ。

近年、彼の歌唱力がアップし続けているのは、彼がフロントボイスの唱法を身につけたからだと思っている。
彼はまだまだ上手くなる。
きっとミュージカルの分野で大成するだろう。

フロントボイス唱法のお手本のような歌声だった。