『心の空を』は、リトグリが4月20日に発売したNEWアルバム『Journey』に収録された曲で、優里が提供している。

また、5月20日に放送されるNHKドラマ『春の翼』の主題歌に決定している。

 

芹奈が長期療養に入り、さらにmanakaが突発性難聴という状況の中、YouTubeに公開されたMVは、かれん、MAYU、アサヒの3人体制でのボーカルだ。(アルバムには、manakaを含めた4人の歌声が入っている)

この楽曲は、明るいポップなLove Songで、彼女達の力強い歌声が印象的に響く。

 

リトグリは、2020年の芹奈の休養以降、一時的に5人体制に戻ったが、今回のmanakaの離脱など、コロナ禍の中、完全体としての活動が難しい状態になっている。

その中でも「歌い続ける」という強い意思のもと、活動を続けている。

 

3人になってのMVを聴いたが、非常に安定したハーモニーを作り出している。

かれん、MAYU、アサヒというメンバーだが、この3人の歌声の配分が実に上手くいっている。

3人それぞれの歌声の持ち味が違い、中音域から高音域にかけてパワフルな歌声のかれんが担当し、高音部は透明感の強い音色のアサヒ、そして、中・低音部は、ソフトな音色を持つMAYUというふうに、実に歌声の配色が上手くいっている。

この体制でツアーを乗り切るとのことだが、十分に彼女達3人のハーモニーは重厚感があり、遜色がない。

3人で歌う他の楽曲も、新しいハーモニーの形が出来上がるのではないかと想像出来る。

 

メンバーが欠けてもハーモニーを成立させられるのは、それだけ個々の能力が際立っていることの現れであり、一人一人の歌声が自立できている証拠でもある。

 

今回の『心に空を』の歌声も、明るめのポップな色合いにハーモニーが作られており、3人の能力の高さを証明している楽曲となっている。

 

メンバーが欠けるという事態をマイナス要素にせず、それぞれ個々の能力を伸ばす機会にしてきた彼女達のポジティブな考えが、今回のツアーも無事に乗り切らせることだろう。

力むことなく、自然体で、3人のハーモニーの世界を作り上げていくことを願っている。

 

いずれ5人体制に戻るだろうから、今回のハーモニーを聴ける人は、レアな体験をすることになる。

何年か後に、これもリトグリが成長するために必要な時間だったと思える日が来るだろう。

 

そんな気がする。