三浦大知に第3子が誕生した、という記事を読んだ。

それ以前に、彼は自分のInstagramで可愛い赤ちゃんの手の写真を投稿して、以下のような文章と共に投稿した。

「第三子が産まれました
今回も妻と子供が一生懸命出産を乗り越えてくれました
いつの間にやら五人家族になりましたが、忙しない日々を丁寧に愛をもって過ごしていきたいと思います
まだまだ精進します🕺」

 

私も彼のInstagramをフォローしている関係で、彼の投稿はよく目にする。

以前も子供に関する投稿があったりしたことを記憶している。

 

この投稿を見て、私が感じたのは、彼が自分のファン社会を非常に信頼しているということだ。

私は彼の古くからのファンでないから、彼がデビューをして一般女性と結婚した時の経緯などは何も知らない。

しかし、おそらくどこの独身のアーティストにもありがちな、ある種の衝撃を一部のファンは受けたことはまちがい無いだろう。そして、それは、彼に子供が誕生する、というようなプライベートな話題が出るたびに、彼がアーティストとして見せている一面と、現実に家庭があり夫であり父親である、という一面とをあらためて確認することになるのかもしれない。

それでも、今回の反応も含めて、彼のファン社会は非常に落ち着いている、と感じる。

それは、アーティストである三浦大知という人が、自分のプライベートの管理をきちんと出来ていることによるのかもしれない。

 

アーティストも人間であり、年齢を重ねるに従って、普通の1人の人間として結婚もし、子供も持つのである。

しかし、それらの事実をファンに知らせた後、どのように自分の活動の中に見せていくかは、その人の判断によるところが大きい。

特に、最近のようにネットが発達し、SNSを通じて、アーティスト自身が自由に投稿できる環境の中では、その人自身が家庭人というプライベートとアーティストであるというオフィシャルな部分とをどのように扱っていくのかが、大きな鍵になる。

三浦大知の投稿を見ていると、先ず、アーティスト活動に関する投稿が非常に多い。

自分が音楽について、どう思っているのか、新しい試みをどのように取り組んでいきたいと思っているのか、何を今後、やっていきたいと思っているのか、というような自分の音楽活動についての投稿が圧倒的である。

これらの投稿の中から、いくつものコラボ曲が誕生しているのも確かなことであり、コロナ禍において満足にライブ活動が出来なかった期間も非常に有効的に活用していた1人であることは間違いない。

アーティストである、という投稿の次に、よく配信されるのは、ゲーム投稿である。

これは、三浦大知のゲーム実況というアカウントで、彼自身が自他ともに認めるゲーマーであることから、よくストーリーズに投稿されたりする。アーティストの部分ではなく、人間三浦大知という人の一面を身近に感じさせる。

このように、彼はプライベートな投稿といっても、家族や家庭を感じさせる部分は非常に少ないわけで、この安定感がファンに安心感を与えているように感じさせるのである。

 

家庭を持つ限り、様々なことがあるのは、芸能人も一般人も何ら変わらない。

しかし、それをどこまで公開するかは、その人のスタンスに大きく左右される。

アーティストが安定した活動を見せ、いつもアーティストであることを忘れず、アーティストとしてのメッセージを投稿している限り、ファンは非常に安心感を覚え安定した社会になる。

そうやって長年、築いてきたファンとの関係であるからこそ、自分のプライベートや家族についての投稿を見せても、それをそのまま冷静に受け入れられる土壌が出来上がっていると感じる。

 

ファンとアーティストがどのような信頼関係を築いていけるかは、プライベートに変化が訪れた後の活動やスタンスが大きく影響する。

あくまでもプライベートなことを報告事案だけにして、それ以上のものを見せることなく、淡々とアーティストとしての活動とメッセージを配信している限り、ファンの気持ちは揺るがない。

事実を事実として受け入れるだけであり、そこにアーティスト活動に何の変化もないことを知るのである。

 

彼のライブに行くと、非常に落ち着いたファン社会であることを感じさせる。

本当に彼のパフォーマンスと音楽の世界を楽しむ、というファンとしての原点の気持ちが会場全体の雰囲気に流れており、熱狂的なファンもコアなファンも、彼が見せるエンターテイメントの世界を純粋に楽しんでいる。

これらは、長年、彼とファンで作り上げてきたスタンスであり、信頼関係であることがよくわかるのである。

 

ファンはアーティストの鏡、アーティストはファンの鏡、と言われるぐらい、ファンとどのような関係を作り上げていくかは、アーティストのスタンスにかかっているところが大きい。

 

そういう意味で、彼のファン社会は、彼の人生の変化や家庭人としての成長を冷静に受け止められる社会であるということを、今回の彼の投稿とファンの呟きから感じた。

 

このような安定したファン社会との関係が築ければ、アーティストは、安心して自分の人生の選択ができ、どんな変化が訪れても、アーティスト活動は揺るがないということを感じさせるのである。

そして、それはアーティストの持つスタンスによって、ファン社会というものが形成されていくということがポイントであり、そういう意味で、SNSのコンテンツに何を投稿していくのか、どういうスタンスで活用していくのか、ということが、重要なポイントであると言えるのかもしれない。

結局、ファン社会は、アーティスト自身のスタンスが作り上げるものなのだということをあらためて感じさせる事案だった。