TwitterのTLで見かけたヴァイオリニストの高松あい。
東京芸大4年の現役生。
彼女の動画が面白い。
これはラフマニノフの超絶技巧曲「熊蜂の飛行」
この曲を彼女が初見で弾いているのだが、最初はメトロノーム♩=120(実際は実はもっと速いらしい)から始まり180までテンポアップし、最後はピアノ伴奏無しで弾いているのだが、実に見事。
彼女の運指を見ていれば、如何にこの曲が難曲かがわかるのだが、彼女の素晴らしさは、その力の緩急にある。
非常に力を良くコントロールしており、それが細かいパッセージとその間に時折り挟み込まれる長音符のパッセージを弾く時の力の切り替えに現れている。
また余分な力が抜けきっているからこそ、あれだけの速いパッセージを弾きこなせるのであって、腕、肩、首、手首、指先など、どこかに余分な力が入っていれば、上手く動かす事はできない。
力のコントロールが出来ていなければ、緩急のリズムに対応することが出来ないのがよくわかる。
失礼なことに、私は彼女の存在を初めて知ったのだが、既にCDも出ていることからもわかるように、将来を嘱望された存在である事は確か。
彼女のヴァイオリンは実に楽しそうで、こちらまで楽しくなる。
職業柄、昔から歌声に疲れるとピアノやヴァイオリンという弦楽器の音に癒されてきたが、彼女のヴァイオリンも、しばし私の気持ちを解放してくれ、楽しいひと時だった。