声にはその人の性格や性質、思考の癖など、多くのものが現れています。

そんなことはないでしょう、と多くの人は思うかもしれません。

ですが、声には本当にその人の隠そうとしている本質が現れます。

どんなに丁寧な言葉を使っていても、元来が粗雑な人は響きに粗雑さが現れ、どんなに優しさを装っていても、気の強い人はそのような響きの声をしています。

消極的で人見知りの傾向のある人は、縮こまった響きになり、大らかで物事に拘らない人は伸びやかな響きになります。

声には、その人の本質が現れるのです。

 

生まれた時からに人間は数々のことが出来るようになって行きます。

寝返りが打てるようになり、お座りができるようになり、ハイハイができるようになって、立てるようになり、歩き出します。

このように順番に一つずつ、出来るようになっていくものですが、声の出し方というのは、生まれたその瞬間、産声を上げた時から、自然と出来ているもので、誰に習ったものでもありません。

生まれたその瞬間から、人間は自分の力で誰に教わるでもなく、自分流の声の出し方をしています。

即ち、声の出し方を習わない限り、生まれた時から全く矯正されずに、自分流の出し方で声を出しているのです。

そこにその人の素の性質が現れます。

 

私は元々、小さな頃から音と匂いに非常に敏感で、その人と話すと、その人の状態がわかるという特技を持っています。

例えば、何か不機嫌な人は声を聞いただけでわかりますし、相手が自分に悪意を持っているのか好意を持っているのか、無関心なのかも、声を聞くだけでわかります。

若い頃は、それを一種の防衛本能のようにして使っていたところがあります。

人の声に敏感なところから、歌手の歌声に特に特化して分析をするようになったかもしれません。

最近では音声分析装置なども開発されて、それを使って声のバランスを見て仕事をしている人も多いようですが、私の場合は、あくまでも自分の感じた勘、印象によって相手を判断するということになりますから、科学的根拠が好きな人には向かないかもしれません。

それでも今まで500人以上の方の声鑑定をしてきて、言い当てた性質や性格を一度も外したことがありません。

みなさん、「どうして声を聴くだけでそこまでわかるのですか?」と言います。

 

特に私が強く感じるのは、その人がその声を使って怒っている様子です。その人の怒っている様子がシルエットとなって同時に声も聞こえて来るのです。

そんな話をすると、スピリチュアルな能力のある友人からは、「りょうさんも視えてる」と言われます。

確かに小さい頃は、暗いところや家の中でも廊下の突き当たりの暗いところなどは、何か見えそうで、よく目を瞑って通り過ぎる、とか、走って通り抜ける、なんてこともしていました。

絶対に見たくない!という思いが強かったので、自分で閉じてしまっていたのかもしれません。

 

声には、性質や性格だけでなく、その人の思考の癖や身体の状態も現れます。

鼻や喉の状態はもちろんのこと、疲れている、睡眠不足などはつぶさに声に現れます。

メンタルの状態が変われば、それも声に現れます。

どのような職業が向いているのか、ということも、声からわかります。

通りのいい声を本来持っている、明るい声を持っている、爽やかな声だったり、癒し系の声だったり、とその人の声の特性によって、向き不向きの職業は少なからずあるものです。

どうしてもその職業に就きたいのに不向きな声の場合は、訓練をして声を変えることでその仕事に向いた声にすることも可能です。

声を変えることで多くの可能性や職業の選択肢が広がったりします。

そこにはメンタルとの関係性が強く現れているとも言えるでしょう。

 

また、相性もわかります。

声には波動がそれぞれあります。

声の波動の合う相手とは、やはり性質的にも性格的にも似たところがあり、相性が良くなります。

反対に波動が全く違う場合は、どうしても一緒にいると気苦労が多かったり、理解出来にくかったりと苦労することが多いです。

それを理解した上で、仕事上の付き合いなどを行うと、物事がスムーズに運んだりします。

 

このように、声からは非常に多くのことがわかるのです。

 

初対面の相手の印象を決めるのは、

髪、肌、声、の3つの要素と言われるほど、

声がその人の印象に占める割合は、実は大きいのだということを知っておくといいかもしれません。

 

また、声は変えることも出来ます。

発声方法を知ることによって自分の一番出しやすいポジションを知り、自然な声が出るようにもなります。

また、メンタルが変化することで、大きく声の印象も変わります。

 

 

 

自分を知ること、

 

先ず、「自分の声を知る」ということから始めると良いかもしれません。

 

 

久道りょう