この歌を歌う彼の歌声は優しさに溢れている。
訥々と言って聞かせるように歌う言葉の一つ一つが丁寧に心に響いてくる。
彼が歌うと、〜しなさい、と歌うのに、そこには押しつけがなく、心に寄り添ってくる。
玉置浩二の印象は、「田園」のエネルギッシュな歌と「メロディー」のように歌い上げてくる歌、そしてこの曲のように優しく語りかけてくる歌。
こんなにもこの人の歌声は優しく、聴く人の心に寄り添ってくるのだと、今回の玉置浩二ショーの再放送を観ることで改めて思った。
都会的、気怠い大人の男の色気、そしてエネルギッシュ。
そんな印象を抱いていた彼の歌の印象にこの曲は新たなページを加えてくる。
こんなに優しい歌声で溢れている。
多くの人が彼の歌のそばを離れようとしない秘密がここにあると思った。
去年、2度、彼のコンサートに行った。
大人の男性客が多いのが意外だった。そして若者。
この男性ファンの多さが彼のファン層を強固なものにしていると思った。
数々のスキャンダルに見舞われた過去を一緒に乗り越えてきたファン。どんな時も彼の歌のそばを離れなかったファンの秘密がここにある。
何が起きても何をされても、この歌が聴けるなら、いつまででも待ちたい。
そんな気持ちにさせるのは、彼の優しさを知っているからに違いない。
私などは長年のファンから見れば、駆け出しのヒヨッコだろう。
それでももっと彼の歌を聴きたいと思う。
何度でも会場に足を運んで、あの歌声に会いたいと思う。
たった1曲にお金を払っても惜しくないと思うほど、彼の歌には魂が乗っている。
彼の優しさが歌いこめられた一曲だった。