ジェジュンの新曲「Brava!!Brava!!Brava!!」の音源が公開された。

「Ray of Light」との両A面曲だ。

 

軽快なリズムのダンスナンバー。縦刻みの4ビートのリズムが続く。

使われている歌声は全体に鼻腔に響いた中音域。メロディラインが流れないように縦刻みの歌声がリズムの上に載せられていく。

この曲を聴く限り、喉声は見当たらない。彼が最も出しやすい中音域から高音域にかけてメロディラインが進行する。

非常に軽いタッチで歌われた曲であり、それほど高音でもないにも関わらず、高音域を感じるのは彼の歌声の中に高次倍音が感じられるからである。以前より線は細いが高次倍音が存在するために、全体の曲調がハイトーンの印象を受ける。

 

ジェジュンの声はストレートボイスではなくビブラートが常時存在する。そのためにこのようなアップテンポの曲になるとビブラートの響きが声全体に覆いかぶさり、言葉が不明瞭になりがちだ。

しかしこの曲に関してはエッジを効かすというより、縦刻みのリズムの強弱をうまく利用して言葉を乗せている。そのため、平坦な日本語に緩急のリズムがつけられ、アップテンポのリズムと相まって言葉が明確に聴こえる。

 

軽妙で覚えやすく中毒性のあるサビのメロディーは誰もが簡単に口ずさめる。彼の今までのダンスナンバーと違い、明るく軽い音色が新鮮だ。

この音域を歌う限り喉の負担は少ないと感じる。前記事にも書いた高音域のハイテンポの曲を日本語で歌う場合の負担感をそれほど感じない。よく鼻腔に響きが抜けている。

彼の高次倍音を久しぶりに聞いた。これが彼の歌声の特徴であり、多くの人間がヒーリングボイスと感じる部分でもある。

 

彼の優しい綺麗な音色が曲全体を覆い、いくつものハーモニーの重なりのコンポーズによって、多重音楽の印象を与える。

「Ray of Light」のバラード感との対比も良く、非常に良い曲に仕上がっていると感じた。