この曲は、80年代に多くのヒット曲を出した韓国人歌手イ・ヨンの曲をジェジュンがカバーしたもので、東方神起時代の第四集アルバム「MIROTIC」に収録されている。
オリジナルのイ・ヨンの曲のアレンジがメジャーなのに対し、ジェジュンの歌ったアレンジはマイナーになっており、彼の切ない歌い方と共に、同じ曲とは思えないほど、印象の違う曲に仕上がっている。
今でも覚えているよ
10月の最後の夜を
曖昧な話を残したまま
僕らは別れたよね……
この歌詞で始まるこの曲は、「忘れられた季節」というタイトルと共に非常にロマンティックで、彼の韓国語の曲の中で最も印象的な曲だ。
奇しくも昨年も今年も10月最後の夜にジェジュン自身が彼のインスタに動画をあげている。
それほど彼にとっても印象的な曲ということなのだろう。
この曲の何が印象的かと言えば、それは彼の歌声とマイナーにアレンジされた音色が非常にマッチして、何とも言えないノスタルジーを感じさせるからかもしれない。
カバーでありながら、ジェジュンはこの曲を見事に自分の音楽色に塗り替えている。
これがイ・ヨンに「ジェジュンのカバーが最高だ」と言わせた最大の理由と言えるだろう。
この曲は、彼が22歳の歌声。
この頃の彼の特徴的な透明感溢れる歌声とは違って、非常に甘く濃厚な響きの中音域が中心の歌声である。
彼のこの頃の歌声は、中音区は濃厚で甘い歌声であり、高音区になるとハスキーで透明的な歌声になるという特徴があった。
その2つの音色をこの曲では同時に聴くことが出来る。
日本語の楽曲の音色と違い、彼の韓国語の歌の音色は、高音区でハスキーさが増すのが特徴でもあった。
今の彼の歌声には、高音区でのハスキーさが消え、中音区の音色の濃厚さが増し、その音色のまま高音区に移動しているという印象を持つ。
いずれにしても、彼の歌声の変遷を知ることのできる一曲である。
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