2007年6月発売の東方神起11枚目のシングル。

東方神起時代のジェジュンの歌の変遷を考える時、この曲は最も重要な一曲と考えられる。なぜなら、この曲以降、東方神起のサウンドの色が固定化されるからである。

この曲の構成に於いて、ソロパートとハーモニーパートとに分かれるが、ハーモニーパートは今までの楽曲と違い、ほぼハミング程度のものでしかなく、重要さを持たない。それに反して、ジェジュンの歌うソロパートは、曲の大半を占め、サビに於いてはほぼソロパートのみという構成になっている。

特にサビを繰り返す後半部分においては、ジェジュン1人の歌唱に比重が移り、他メンバーはほぼ歌っていない状態になる。

 

この楽曲が発表された時、韓国において物議を醸したというほどある意味、衝撃を持って迎えられた楽曲であり、この曲でジェジュンは日本活動でのメインボーカルのポジションを不動のものにしたと言えるだろう。

この後、東方神起サウンドはジェジュンの歌声を中心にしたサウンド構成になっていく。

その転換点とも言える楽曲である。

 

 

東方神起時代の楽曲の彼の歌声を聴きなおしていると気がついたことがある。

それはこの頃の彼の歌声は声帯が完成されていない少年期の歌声であるということ。

今の歌声に比べて確かに非常に透明度が高く、どちらかと言えば無色に近く色を持たない。これは声帯が完全に成長仕切っていない少年期の特徴的な歌声で、彼でなくても20歳前後ではこのような無色透明な色合いの歌声を奏でる歌手は多くいる。

 

声帯の完成は、肉体の中でも最も遅い部類に入る器官で、男性の場合、23歳ごろまで成長期は続くと考えられており、完成されないことが多い。

この楽曲は彼が21歳の歌声であり、まだまだ声帯は成長期にあったと考えられる。この成長期に関しては個人差が大きいが、この後の彼の歌声の変遷を考えると、この時期の歌声は、未完成であったと考えるのが適当である。

 

歌声は無色に近い透明度の高い音色であり、非常に伸びやかである。

これは彼が歌声に十分なブレスを混ぜて歌っている証拠であり、意図的にブレスを混ぜて歌うことによって柔らかで透明的な音色を作り出している、とも言える。

高音部における伸びやかさは、ブレスの流れに歌声を乗せて顔の前面高く放り上げる手法を取っているからで、東方神起時代の彼の最も特徴的な歌い方の一つである。

 

「Lovin’you」はジェジュンの代表曲と言っても過言でなく、「Begin」と共に前半期の最も重要な楽曲の一つである。