2011年夏に初めて韓国でのドラマに出演した「ボスを守れ」のOSTで彼自身が作詞した曲。

ドラマの中でヒロインを守りたいという気持ちを綴った歌だが、2013年1月の自身初のバースデーファンミーティングでのミニコンサートでこの曲を歌った折に会場のファンが「私達があなたを守る」と歌い返してから、この曲は彼とファンを結ぶ特別な曲になった。当初は、これらの経緯から、彼と韓国ファンとを結ぶ特別な曲と認識されていたこの曲を、彼が2017年の除隊後の日本ツアーの最終公演で日本語歌詞で歌ってからは、この曲は日本ファンにとっても特別な曲になったのである。

ジェジュンは2010年9月まで活発に日本での活動を所属していたグループの元で行ったが、同年9月の日本での活動打ち切りを機に韓国へ戻った。帰国後は、日本での活動同様に歌手としての活動を本人もファンも望んだが一切叶わず、ほぼ俳優活動しかしていない。

僅かに2013年、ミニアルバム「I」、フルアルバム「WWW」を発売し、それに伴うコンサートツアーをしたのが唯一の歌手活動である。彼がなぜ歌えなかったのかということは、今でも韓国へ戻れば何も状況が変わっていないことから言えば、当初言われていた元大手事務所からの圧力というよりは、現在の事務所の方針であるという方が適切ではないだろうか。それゆえに彼は唯一歌手活動の可能性をかけて日本に復帰した、と言える。

 

8年という長い不遇な時代を彼は何を支えに過ごしてきたかと言えば、自身の歌への熱意とファンの支えだけだったのではないか。

そういう意味でこの曲は彼にとってもファンにとっても特別な意味のある歌である。

 

この曲をライブのセトリから外すという考えは彼の中には全くないことが「同じ歌ばかり歌っていると言う人がいるけど、それはこの曲の意味を知らないから。ここは味方ばっかりだから。わからない人には言わせておけばいい」という主旨の発言を今年のファンミーティングでもしていることからも窺い知ることができる。

 

そのような特別な意味のあるこの楽曲は、ライブの終盤、それも最後に歌われることが殆どだ。

この日もダブルアンコールの前に歌われている。

何時間ものライブを行なってきて最後にこのハイトーンボイスの楽曲が残っているのは歌手としては結構キツイものがある。

この日の歌声も前半から中盤にかけて、綺麗にノーズポジションで歌声が響いてはいるが、今一つ声に勢いがないというのは致し方ないものであるだろう。それでも後半のサビの部分の伸びは流石に力で歌いきっている。オリジナルのようにサビの後のさらに最高音のアレンジを求めるのは酷というものかもしれない。

 

いずれにしてもこの曲は、どんなに彼がへばっていても、気力で歌い切る曲なのだ。

それは彼からファンへ向けたメッセージ。

 

「守ってあげる」は、彼とファンとの歴史の曲であり、彼が歌い続ける限り、ファンに歌い継がれていく曲である。