この曲はジェジュンのライブの定番だ。

2017年2月25日、除隊後の日本ツアーの最終地である埼玉スーパーアリーナでの追加公演の初日にこの曲の日本語歌詞が披露された。それ以後、彼は必ずこの歌を歌う。それはファンミーティングのようなイベントであっても、またドリームフェスティバルのようなミュージックフェスティバルでも必ず歌う歌だ。

この曲は彼が韓国でドラマに初めて出演した時に彼自身が作詞して歌った歌で、大事な人を守ってあげるという内容だが、それが転じて、不遇な彼の歌手活動を支え、彼を守ってあげるという意味から韓国ファンが初めてのソロミニライブで、彼に歌った歌で、それ以降、彼と韓国ファンの絆の象徴のような歌だった。

その歌を彼は除隊後の初の日本ライブで、日本語の歌詞をつけて歌うと告知し、SNSで歌詞を先に披露して、ファンに練習してくるように指示。追加公演の初日に日本ファンと一緒に歌って以来、日本ファンとの絆の歌にもなった曲だ。

そういう経緯から彼もファンも双方に強い思い入れのある楽曲になっている。

 

この日のライブではアンコールの最終曲になっており、既に何時間もライブをした後にこのハイトーンの要求される歌が控えている。

その為、彼の歌声の疲労感は否めない。

歌い始めは若干ポジションが喉に落ちてしまっているが、そのあとは綺麗な響きのフロントボイス。この曲の音域がちょうど彼の歌声のベストポジションに近く、中音域から低音域は綺麗な響きを保っている。またかなり歌い込んだ一曲ということで、声帯がうまく反応している。

高音部からサビに入り、後半部になると、どうしても声帯の疲れから来るポジションが喉に落ちてしまって、力で押した歌い方になっている為、響きがこの人の特徴である縦に深い響きではなく、扁平的な横に広がった響きになってしまっている。

この曲のサビのロングトーンをハイトーンにせず、低音へのメロディーに変更しているのは、無難な選択だと言える。

無理をして歌うと、声帯に大きな負荷をかける恐れがあることによる判断だと感じる。

 

いずれにしてもこの歌に関しては非常に安定した響きの中・低音域が披露されている。

これを完全にフロントボイスのポジションで歌えば、もう少し透明感のある高音部になるのではないかと感じる。そのためにはブレスの流れとポジションが重要になってくる。

そこがクリアできるとサビから後半のしんどそうな歌声が解消されると感じる。

 

この頃の彼の歌声がよくわかる一曲だ。